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価格暴落・低い保障水準 今回の「戸別所得補償」は、政府が示した米の生産目標の範囲内で生産することを約束した農家や団体を対象にします。国が、標準販売額と標準生産費として10アール1万5千円を支払い、標準販売価格からさらに下がった分も補てんするものです。 米の生産費は、地域の中小企業並みの労賃で算定した場合、全国平均で1俵(60キロ)1万6500円になります。しかし、政府の戸別所得補償の標準生産費は、1俵1万3703円と安く設定しています。交付金は60キロ当たりで1700円前後を上積みするだけです。 また、今回の交付金は10アールあたり1万5千円を全国一律に支払うもので、「地域の実態にあわない」と批判の声がでています。 棚田や小区画の田んぼが多く生産コストが高い中国地方や四国地方は60キロ生産するのに2万1千円かかり、こうした地域の稲作はいっそう厳しくなります。 転作への補助金を減らす 今回の「戸別所得補償」は一方で、水田の転作作物の助成金を下げています。千葉県北部の野田市の場合、湿田でない水田もあります。そうした条件の水田は3年に1度、地域全部を麦や大豆に転作する「ブロックローテーション」という方法があります。しかし、国の補助金は10アールあたり7000円下げられました。同組織に参加する石山光男(68)は「主食用米の部分で交付金があるからなんとかやれるが、転作の地権者への支払額は以前より下がっている」といいます。 とくに助成金が大幅カットなのは花や野菜です。地域で大切な転作作物として合意し、10アール6万円程度の助成だったものが今回「その他作物」とされ一律1万円となりました。 猛反発をうけ農水省は「1年間の激変緩和措置」として”穴埋めする”予算枠を設けました。しかし、北海道ではこれまでより助成金が下がるとの観測が強くなっています。 輸入自由化推進と一体 「戸別所得補償」は、農産物の輸入自由化の推進と一体になって打ち出されています。 農産物価格は市場原理にまかせ、輸入価格との差額は”所得補償すればいい”との考え方です。民主党は2007年の参院選で「米がたとえ1俵5千円になってしまったとしても…」といい、1万円を補償して1万5千円の収入をうることができる「所得補償」を宣伝しました。 06年当時の民主党の小沢一郎代表は同党の戸別所得補償制度創設に言及して「(輸入)自由化してもよいと思っている。前提なんですよ、ぼくは」とテレビで発言しています。 鳩山由紀夫首相は、関税を原則としてゼロにする日米FTA(自由貿易協定)の推進を国会で答弁しています。 その際は、「食糧自給率の向上」や「国内農業の振興を損なわないようにおこなっていく」といいます。 しかし、日本の工業製品はすでに関税ゼロが多くなっており、農産物の輸入自由化(関税ゼロ)なしに協定締結はできません。 米価、1俵1万8000円を 日本共産党の提案 日本共産党は、農業再生のため、農産物の価格保障を中心にして、環境・国土保全などを考慮した所得補償を組み合わせて生産コストをカバーすることを提案しています。 米価は1俵1万8000円を国の責任で実現し、大豆や、麦、畜産、果樹なども対象にします。そのさい、全国一律ではなく条件も考慮します。 また、日米FTA、日豪EPAの推進はやめ、WTO(世界貿易機関)の自由化協定を抜本的に見直し、関税など国境措置の維持・強化をはかること、各国の「食料主権」を保障する貿易ルールを確立します。この2つの柱を一体に取り組むことを提起ています。 |
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